会社員が資格を取ることは本当に意味ないのか〜名称独占資格が仕事で役に立って副収入まで得られた話〜
※時間がない方は太字のところだけ読んでください
「会社員が資格を取得しても意味がない」という話を聞くことがある。
私の会社には資格手当のようなものはない。
資格を持っているから評価されるとか、昇進しやすくなるとかいうこともない。
資格取得のための学習を通して得た知識は実務で役に立つかもしれないし、就職や転職のときであれば評価されることもあるかもしれない。
また、一般的に士業で独立する場合には資格が必須だし、会社員でも業務を行う上で法律上資格が必要になる場合もある。
では、それら以外で「資格そのもの」が役に立つことはないのだろうか?
役に立たないことも多いと思うが、少なくとも私の場合は資格が役に立ったことがある。
しかもその資格は決して難関資格ではなく、何かの独占業務ができるようなものでもない。(いわゆる名称独占資格)
詳細までは書けないので漠然とした話になってしまうが、ひとつの事例として私の経験を書いてみたい。
(1) やりたいことがあった
私は"ある業務"の担当者になりたいと思っていた。
考えようによっては雑用とも言える事務仕事が中心なので、私の部門ではそれを専門にする人を置くのではなく、別の仕事をしながら"ある業務"を兼務するという形になっていた。
一方、事業を進める上では避けて通れない重要な内容で、場合によっては社員の利害にも影響を与えることになるので、大抵はある程度の立場の人か、または経験や知識は豊富だが時間に余裕がある年配の人に担当させるのが常だった。
何も理由がなければ、当時の私がその業務の担当者になるということは起こりがたいことだった。
ちなみに私がなぜ上記の"ある業務"をやりたかったのか簡単に書くと、主に下の3つの理由からだった。
①当時、私は自分の携わるプロジェクトの方針に納得しておらず、方向性を変えたいと思っていたが、"ある業務"は私がやりたい戦略のキーとなる要素に関わる内容だった。
②"ある業務"をやることで、自分の経歴上プラスになることが予想できた。
③"ある業務"をやることで、自分が副収入を得られやすい状況を作れると想定できた。(しかも会社から文句を言われることもない)
(2) 資格取得の目的
元々、私は全く資格に興味がなかった。
就職したときに持っていた資格は自動車免許だけだった。
就職後に何気なくいろいろ調べていたら、"ある業務"に関わる資格があることを知った。
世の中にはその分野の専門家もいるが、私の部門で"ある業務"を担当することは半分雑用と考えられているので、それのためにわざわざ資格を取る人は少なかった。
難関資格ではないので誰からも「すごい」とは言われないだろうが、その分野の資格を持っている人がほとんどいないので、私だけが資格を持っていれば一応目立つかもしれない。
就職・転職の面接で会社に採用するかしないかの判断をされるのであれば資格の価値を厳しく評価されるとしても、"同じ会社の中で誰に仕事を割り振るか"の判断であればもっと甘くなるはずだ。
「わざわざ資格を取ってるみたいだからやる気はあるだろうし、あいつにやらせてみてもいいか。ダメだったら上司にフォローさせるか、担当を変えればいいし」と思ってもらえるかもしれない。
仮にいつまでも"ある業務"をできなかったとしても、そのために勉強したことがいつか何かの役には立つだろう。
そのように考え、資格を取ることにしたのであった。
(3) 資格取得後
元々"ある業務"を担当している人がいるので、資格を取得したからといって、即座にその人を外して私にやらせようとはならなかった。
だからといって特に気にせず、気長に過ごした。
ただ、いろいろとその分野についての意見は言うようにしていた。
あるとき、部門の組織変更があり、元々の担当者がいなくなった。
組織が分裂したので、少ない人数の中から"ある業務"の担当者を決めなくてはならなくなった。
上司が担当する可能性もあったのだが、上に書いたように雑用的な要素も多いので、おそらく自分ではやりたくなかったのだろう。
それでも通常ならもっと年配の他の人に任せるところだが、普段からその分野に興味がありそうで、役に立つかはともかく一応関連する資格も持っている私が"ある業務"を担当することになった。
上記(1)で書いた"ある業務"をやることで達成したい3つの目的のうち、今までに①(プロジェクトの方向性変更)、②(経歴としてプラスになる要素を獲得)ともある程度実現できてきたと思うし、③(副収入)については200万円程度の副収入を得られた。
まだまだ満足できる内容ではないが、望んでいる方向に少しずつ近づいているように思う。
いろいろと偶然もあったが、遡って考えると資格を持っていたことがその偶然を味方につける一つのキッカケとなったことは間違いない。
(4) 資格が役に立たないとき
「会社員が資格を取っても意味がない」という話については、正しいとも間違っているとも思う。
上記の話では期待していた以上に資格が役に立った。
たが資格を取ったのに思ったほど役に立たなかったという場合も多いだろう。
実は私ももう一つ資格を取ったことがあるが、そちらは今のところ全く役に立っていない。
その資格も一応自分なりの目的があって取得したものだったのだが、小さな目的だったので結局資格と関係なく達成できてしまっているのだ。
資格に限らず何か努力したことが将来役に立つか立たないかということについては、どうしても確率的な要素が入ってきてしまう。
それは元々分かっているので、仮に役に立たなくても特に気にしない。
まだいつか役立つのかもしれないし、一生役に立たなかったとしても勉強になったのだからそれでいいと思っている。
遅刻・定時退社・早退をしやすくする方法〜高給で働くママさんの話〜【会社を使い倒す話】
ドラマ『わたし、定時で帰ります。』の第2回は、働くお母さんがテーマだった。
産休から復帰した賤ヶ岳(という名前)は、ある日、子供が熱を出してしまい、本心では早く仕事を切り上げて帰りたいと思う。
しかし、同僚達に無理をお願いしている手前、自分が先に帰る訳にはいかないと悩んでしまう。
私の会社に、よく遅めに出社するだけでなくほぼ毎日定時で帰り、さらには頻繁に早退する子持ちの女性がいる。
しかし、今のところそのことに同僚達が文句を言っているのは聞いたことがないし、むしろ頼りにされている。
もちろん私も何も思わない(私も早く帰りたいから)。
このような働き方でもこの女性は一般的な会社員の倍くらいの給料はもらっているはずなので、一応そこそこ高給といえる。
定時で帰れない理由としてよく仕事の効率の話が出てくるが、実際には周りの目が気になって帰りにくいという問題もある。
ここでは、遅め出社・定時退社・早退を繰り返しているにも関わらず、何故この女性は頼りにされ続けるのかということを書いてみたい。
(1)その人にしかできない仕事がある
毎日定時で帰り、そこそこ頻繁に早退する。
子供の都合で遅めに出社することも多い。
それでもこの人はとても頼りにされている。
それは仮に労働時間が短くても出社してほしい理由があるから、すなわち、その人にしかできない仕事があるからだ。
その女性は難関資格(税理士とかくらいの難易度)に合格しており、その知識を武器に仕事をしているが、それ以外にも複数の専門性を持つ。
専門分野1つだけなら他にできる人はそれなりにいても、専門分野が重なるところの仕事をできる人になるとかなり数が限られる。
この女性はこの複数の専門性が重なる部分の仕事を主にやっている。
仮にこの女性の上司が「ワシはこんなに頑張って遅くまで働いているのに、こいつは早退ばかりしやがって」と思ったとしても、その仕事を代わりにやってくれる人を見つけることや育てることは簡単ではないので、結局許すしかないのである。
実際問題として、他の人にできない仕事"だけ"でもやってもらえればマネジメントする側からすれば有難いのだ。
この女性が、子育てしながら働くときのことを考えて資格を取得したり専門性を磨いたりしてきたのか、ただ仕事やスキルアップを頑張っていたところに子供ができ、結果的にそのようなスタイルになったのかは分からない。
いずれにしても、このような働き方ができるようになる前には、ガムシャラに働いたり勉強した時期があったはずだ。
実は何の努力もしなくて長時間労働もしないのに高い給料をもらえる訳ではなく、やはりどこかの段階で自分の時間を削っているのだ。
(2)いざというときはめちゃくちゃ長時間労働する
重要な場面だけは、この女性もめちゃくちゃ残業をするし、稀だか土日に仕事したりもする。
そのときは、お子さんの世話を親や旦那さんにお願いするか、託児所のようなところに預けているようだ。
普段は業務量をセーブしているが、いざという時にはちゃんと仕事をやりきっているので、周囲から信頼される。
遅め出社や早退をしても、必要になれば頑張ってくれるからまぁいいか、と周囲の人達に思ってもらえる。
(3)一応申し訳なさそうに帰る
本来は何も申し訳なく思う必要などないのだが、理由があって申し訳ないけど定時前に帰ります、という方が周囲の心象は良い。
特にこの女性は早く帰るからといって楽をしている訳ではないので、周囲の理解を得やすい。
子供がいなくても、余計な衝突を避けたいのであれば何かしら理由をつけるのも一つの手だ。
私のように「よっしゃあ!定時前に帰ってやるぜ!」という感じで嬉々として帰ってしまうと場合によってはひんしゅくを買うので気をつけてもらいたい
ドラマ『わたし、定時で帰ります。』ワイ「定時で帰るどころか毎日遅刻します。」【会社を使い倒す話】
今、『わたし、定時で帰ります。』というドラマが放送されている。
ゆるい会社員の私は内容が少し気になり初回を見てみた。
余計な仕事をできるだけ避けて効率よく仕事を終わらせ、毎日定時で帰ることをモットーとする東山結衣がこのドラマの主人公だ。
ほぼ毎日定時で帰ることに対して周囲から嫌味を言われても、主人公はなんとか定時退社を貫く。
ドラマの初回は主人公とは正反対に無欠勤で毎日遅くまで働く"皆勤賞女"三谷が、毎日定時で帰りたいと考える部下の新人小泉と衝突する様子が描かれていた。
小泉が定時で帰ろうとしたとき、三谷は、新人なんだから仕事を覚えるためにもっと残業しろ、という趣旨のことを言うが、小泉は反発する。
また、ある日、始業開始5分前に出社した小泉に対して、なんと三谷は「新人なんだから始業開始の30分前に来ないと遅刻だ」という指導をして、小泉だけでなく他の社員をもげんなりさせる。
ついには新人の小泉は耐えられなくなり、会社をやめてしまう。
ドラマを見て思った。
勤務時間に関して、私は相当いい加減な社員なんだな、と。
ドラマの中の新人は遅刻せずに出社したにも関わらずもっと早く来いと怒られている。
一方、私が新入社員の頃(というか今も)はフレックスタイムなのでいつ出社しても自由だと考え、だいたい部署内で最も遅く出社していた。
フレックスタイム制だったので厳密には遅刻ではないが、定時(9時)よりははるかに遅い。
中には私を咎めてくる人もいたが、
上司等「フレックスだからって理由もなく遅く出社するのは遅刻だ」
ワイ「家で仕事のことを考えていたので、これはもはや出勤していたようなものです。皆さんは家で寝ていたかもしれませんが、私はすでに一仕事終えた気分ですよ」
とかいい加減なことを言う上に、その翌日も平然と遅く出社してくるので、彼らはこいつをどうしたものかと思っていただろう。
ときどき、「言われているうちが華だぞ。何も言われなくなったら終わりだ」といったことも言われたが、「そうですね。ははは」と言って聞き流していた。
もちろん、早く来る理由があるときはちゃんと早く来ていたが、私は夜型人間なので理由もなく無理したくなかったのだ。
そしてしばらくすると本当に何も言われなくなったどころか「必要なときはちゃんと早く来ているんだし、何時から会社にきても自由だ」と上司らが言うまでになった。
これが諦められたということなのか、納得してくれたということなのか、よく分からない。
その後、部署が変わったときも、
①早く出社しろと煽られる
②適当なことをいって遅く出社し続ける
③諦められる
ということを繰り返した。
一方、遅くまで残業することは当時は結構あったが、何かの用事で早く帰りたいときはやはり定時か定時前に帰っていた。
こんな働きぶりだったが、今のところクビになっていないのだから日系企業はそういう意味では優しいのかもしれない。 (出世には悪影響かもしれない)
私はかなりナイーブな人間なのだが、たまに周囲からは精神的に強い人間と評されることがある。
これまでなぜそう思う人がいるのかよく分からなかった。
だが冷静に考えると、何度注意されても気にもせず会社をやめるどころか毎日遅く出社し続ける私の様子を見ていたら、そう思うのも不思議では無いのかもしれない。
上司「ワシの時給いくらやと思っとんねん!(激怒)」【会社を使い倒す話】
昔の上司は怖くて有名な人だった。
関西弁でよく怒鳴る上に見た目もヤクザみたいな感じだった。
短い間だけだったが、ある日、その人が私の上司になった。
数日経った頃、その上司に対してあるプロジェクトの進捗報告をするよう言われて説明していた。
そして突然こう怒鳴られた。
ワイ「えー、このようなデータが得られました。えーと、このデータからこういうことが推定されます。えー、つまり言い換えると…」
上司「ワシの時給いくらやと思っとんねん!(怒声)」
念のために言うと、上司が「時給」と言っているのは、もちろん上司の雇用形態が時間給で働くアルバイトということではない。
正社員の管理職なので当然裁量労働だ。
いくら残業しても上司の給料は変わらない。
上司の仕事を時給換算したらすごく高いんだ、だから会社のためにも時間を効率的に使わなければならないんだ、そういうことだ。
もう少し意訳すると、お前の説明は長すぎるから端的に話せ、と言っているのだ。
決して「あんたは残業しても給料が変わらないんだからもっと時間をかけても人件費は増えないだろ」と反論する場面ではない。
私は「すみません」と謝って説明を短く切り上げた。
その後、上司はそそくさと帰っていった。
何か用事があったのだろう。
こちらもイチイチその上司に詳しく説明する必要など無いと思っていたのに、説明に来いと言われたからわざわざ行っただけだった。
なので少し理不尽な気はしたのだが、それはさておき、この「ワシの時給いくらやと思っとんねん!」というのは重要な示唆を与えるフレーズだと思っていて、今でも心の中で呟くことがある。
私は昔、節約のために苦労することは美徳だと思っていた。
例えば、野菜ジュースをネットで買って家まで届けてもらうよりスーパーでまとめ買いした方が数十円安いからと、わざわざ買い物袋が破れるくらいの大量の野菜ジュースを買って息を切らしながら歩いて持って帰っていた。
でも、今の自分だったら小金よりも時間を節約する方を選ぶ。
私は年収5000万とかの高給取りな訳ではないし、そもそもプライベートの時間なのでその時間に対しての給料は発生しない。
それでも、その節約で得られる数十円を稼ぐために必要な労働時間は実は1分以下で、しかもこの節約によってストレスも溜まる。
費用対効果の話は得られる価値以上の費用をかけるな、という趣旨でよく語られるが、これは明らかに費用をかけるべき場面だ。
私は元々貧乏学生だったので、当時はとにかく少しでも安い方がいいと思い込み、その癖がついてしまっていたのかもしれない。
すごく無駄な苦労をしていた。
もちろんうまく節約することはとても大事なのだが、私のように小さすぎる人間にとっては前述のフレーズに価値があるのだ。
仕事でもそうだ。
自分でやろうと思えばできなくはないけど時間と労力が必要で、自分にとってそれほどプラスの経験にならないような仕事であれば、専門業者に依頼してやってもらいたいと思うことがある。
とはいっても経費削減のために反対されることもない訳ではない。
そんなときにこのフレーズを思い出す。
ワイ「この注文の承認をお願いします」
上司「ワイさんなら外部に依頼しなくても自分でできるんじゃない?」
ワイ「ワシの時給いくらやと思っとんねん!」
※もちろんこのままの言葉では言ってない
トイレが近いと意外に歩数を稼げる【会社を使い倒す話】
先日、しょうもないことだが小さな「気づき」があった。
スマホに入っている歩数カウントアプリ。
アプリの存在は知っていたが、実は今まで見たことがなかった。
この前、間違ってアプリを起動させてしまったとき、私はだいたい毎日1万歩くらい歩いていることを知った。
健康のためには毎日1万歩以上が良いとか8000歩以上が良いとか言われているようだ。
歩数を稼ぐためにあえてウォーキングしたり、遠回りしながら出勤したりする人もいるらしい。
だが、私は特にそういったことを意識したことはない。
それにもかかわらず、デスクワークしかしていなかった日でさえも1万歩以上になっていた。
足が短いから歩数を稼げるという理由もあ
会社の行き帰りで思ったより歩いているのかな、と思ったが、時間別の歩数を見るとどうも違う。
会社にいる間の方がむしろ歩いているくらいだ。
少し考えたらその理由は思いついた。
美容を気にして大量の水を飲むモデルに匹敵するほど、私はたくさん水を飲む。 (美容を気にしているわけではなく、喉が乾くから)
たくさん飲む割には吸収されず体外へ排出されているようで、仕事中でも頻繁にトイレへ行く。
実はそれほどトイレへ行きたくないときでも、デスクワークに疲れると気晴らしにトイレへ行く。
しかも、そのトイレがやたらと掃除中のことが多い。
掃除しているときは我慢して戻るか、さらに遠くのトイレへ行く。
そうこうしているうちに歩数を稼いでいるようだ。
頻尿が適度な運動をもたらしているとは意外だった。
だが、別に頻尿ではなくても頻繁にトイレへ行くことはできる。
会社の行き帰りに遠回りしたり、わざわざ時間を作ってウォーキングするくらいなら、仕事中にトイレへ行きまくればいい。
そんなことをしていると仕事完了が遅くなる、と思う人もいると思うが、仕事の情報を頭に入れて考えながらトイレを往復しているので、意外と時間の無駄にはなっていないと思う。 (仕事内容によってはどうしても無駄な時間になってしまう場合もあると思うが…)
そういう時間の有効活用のやり方もあると思う今日この頃であった。
確定申告事務作業の細かい疑問【会社を使い倒す話】
前回、会社や家族に副収入の存在を知られないよう確定申告する方法について書いた。
今回は確定申告のもっと些細な疑問についてメモを書いておきたいと思う。
細かい疑問一覧 確定申告書のフォーマットには下の画像のような添付書類を貼り付けるための台紙がついているが、書類が10枚20枚になってくるとさすがにのりで貼り付けるのは難しい。 この場合、基本的にそんなにかたく考える必要はないが、例えば下の図のように、左上をホチキス止めしておけば良いとのことだった。 これも特に決まりはないようだが、例えば下の画像のように、間違えた部分を二重線で消して訂正印を押し、周辺の空いたスペースに正しい内容を記入して矢印でどこの欄についての内容か分かるようにしておけば良いらしい。 税務署担当者によると証明書に印鑑やサインがなくても特に問題ないらしい。 もちろん実印は必要ではなく三文判で良い。
(シャチハタはNG)
[細かい疑問1] 添付書類が多すぎて書類添付用の台紙に貼りきれないんだけど?
[細かい疑問2] 手書きで申告書を作る場合、書き間違えたときはどうやって修正すればいい?
[細かい疑問3] 雑所得の金額の証明書が印鑑もサインも無いような単なるプリントなんだけどこれでいいの?
[細かい疑問4] 印鑑は実印じゃなくていいの?
確定申告〜副収入の存在を会社にも家族にも知られたくないとき【会社を使い倒す話】
通常、会社員は年末調整をするため、自分で確定申告をする必要はない。
しかし、年間の雑所得が20万円以上あったときなど、確定申告が必要になる場合もある。
雑所得や医療費控除、ふるさと納税の申請程度であれば、国税庁のHPなどを参考にして簡単に申告書を作成できる。
一方、よくある心配事の1つに「確定申告で雑所得を申告すると会社にその金額を知られてしまうのではないか」というものがある。
会社が副業禁止の場合はもちろん、そうでなくてもプライベートの副収入情報をイチイチ会社に知られたくはない。
会社に知られない方法については、ネットで調べるだけでも簡単に見つけることができる。
一方、「会社だけでなく家族にもバレたくないという場合にどうすれば良いか」についてネットで調べても、現時点では情報が見つからなかった。
そこで税務署担当者にも確認しつつ、確定申告によって会社と家族のどちらにも副収入の存在がバレない方法について調べてみた。
なお、地域によって税金担当者の対応が異なる場合があるそうなので気をつける必要がある。
目次
会社にバレない方法
そもそも確定申告でなぜ会社に副業がバレるのか
昔、税理士の知り合いに聞いたのだが、副収入が会社にバレる理由として、会社から徴収される住民税額が大きくなってしまうため、というのが最も多いそうだ。
多くの会社員の場合、住民税は会社に徴収される。
地区ごとの都税事務所や市税事務所などから住民税額が会社に通知され、それを元に会社の担当者が給与から差し引く。
このとき、給料から算出される住民税の額よりも通知された住民税額が大きいと、会社の担当者が副収入の存在に気づく可能性がある。
これの対策としては、給与所得分以外の住民税は会社に天引きさせるのではなく、自分で納付するようにすれば良いとのこと。
具体的には、確定申告書第二表の「住民税に関する事項」のところで、「給与・公的年金等に係る所得以外の所得に係る住民税の徴収方法の選択」のところで、「自分で納付」の左に丸をつけるだけで良いそうだ。
税務署にも確認したが、こうすれば給与所得分に対する住民税のみが会社に通知されて、住民税の増加分について会社に通知されることはないとのことだった。
また、その他に連絡することもないとのことだったので、これで確定申告によって知られてしまう要素はないはず。
ただし、副業として別の会社等から給与所得を得ている場合、住民税を自分で納付することはなかなか許可されないらしい。
税金の取りっぱぐれをなくすために、給与所得については天引きが前提にされてしまっているようだ。
家族にバレない方法
[家族にバレるリスク①]マイナンバーの記入
(1)扶養控除等をしていない人の場合
確定申告書には配偶者や家族のマイナンバーを書く欄がある。
扶養控除や配偶者控除の申請をしていない人は配偶者等のマイナンバーを知る必要がないはずなのに、それを配偶者等に聞いてしまうと何故必要なのかと疑われる可能性がある。
上の画像のAの欄は控除申請欄なので記入不要だとしても、Bの欄の「同一生計配偶者」のところはどうなのだろうか。
初めに確定申告担当の税務署職員に質問したとき、こんなことを言われた。
ワイ「仮に扶養控除や配偶者控除の申請をしない場合、同一生計配偶者のマイナンバー等は記入する必要があるんですか?」
確定申告担当者「えーと、あの、配偶者がいる場合は原則必要です」
ワイ「…原則っていうことは別になければないで問題ないということですか?」
確定申告担当者「配偶者がいるのであれば書いた方がいいと思います。」
ワイ「でも扶養控除しないのに何故必要なんですか?」
確定申告担当者「住民税は都税事務所や市税事務所の管轄なので、実際の運用は私達の方では分かりませんが、あった方がよいと思います。」
確定申告をすれば所得税と住民税の両方について申告することになるが、その確定申告の受付を担当しているのは国税庁所管の税務署で、どうもそこの職員では住民税の事務についてはよく分からないようだった。
そこで、次に区役所の住民税担当者に同じことを聞いてみた。
ワイ「仮に扶養控除や配偶者控除の申請をしない場合、配偶者のマイナンバー等は記入する必要があるんですか?」
住民税担当者「全く必要ありません」
そうだろうと思いながら念のため確認したのだが、そもそも扶養控除や配偶者控除をすることで納税額が減額するので、不正な申請を防ぐためにマイナンバー等を書かせるのだ。
仮に本来控除申請できる人がしていなかったとしても、徴収する側からすれば多く税金を払ってもらえるだけでなんの問題もない。
当然、裏取りの調査もしないのでマイナンバー等を書く必要はないのだろう。
空欄のままでよいそうだ。
それにしても確定申告担当者の言うことを鵜呑みにしていたら間違った認識になるところだった。
(2)扶養等をしている人の場合
この場合は、元々年末調整の時点で会社に対してもマイナンバーを伝える必要があるので、素直に家族に聞けば問題ないはず、というか、すでに知っているはずだ。
もし現時点で知らないのであれば副収入のことなど言わなくても「年末調整で必要だからマイナンバーを教えて」と言えばいい。
(3)扶養等されている人の場合
現在扶養されている人が、自分の収入が上がったことで扶養控除等から外れるのであれば、副収入の存在そのものを隠すことはかなり難しい。
条件を満たしていないのに扶養している側(夫、父など)が扶養控除申請してしまうと、税務署から連絡されてしまう。
ただ、確定申告をすることで扶養から外れるとしても、収入の証明書等を扶養者に見せる必要はないはず(たぶん)
もしどこから副収入を得ているかということを秘密にしたいだけなら、素直に副収入があることを告白し、ゴルフ大会の賞金だとか商店街の副賞だとか、その人の状況に合わせてなんとか誤魔化すしかないかもしれない。
[家族にバレるリスク②]住民税納付書の通知
前述のように、会社に副収入を知られないために給与所得分以外の住民税を自分で納付しようとすると、今度は住民税納付書が自宅に届いてしまう。(6月頃)
副収入がなければこんなものは届かないはずなので、場合によっては家族に副収入の存在がバレるリスクもある。
ただし、確定申告書の住所は住民票の住所にする必要があるが、納付書の送り先は後から変更できる。
別途変更依頼書を税務署へ提出することで、別の場所で受け取ることができる。
送り先を実家にするなり、税理士事務所にするなり自分の都合の良いところにできれば家族に見られるリスクは減る。
大手企業に勤めているなら、いちいち郵便物を人事に確認されないと思うので、大胆に会社で受け取るという手もあるかもしれない。(ただし同僚には見られる)
また、送り先を変更したことを忘れたために納付書を受け取れず、納税漏れすることは絶対にないように注意しなければならない。
なお、変更届の書式は市区町村によって異なるが、基本的に送付先変更の理由が必要になる。
ここで、良い例が1つあった。 下のリンクは国分寺市が公開している送付先変更届の記入例だ。
http://www.city.kokubunji.tokyo.jp/smp/res/projects/default_project/page_/001/004/492/souhuex.pdf
これには送り先を変更する理由としてただ単に「息子宅にいることが多いため」と記入されている。
なお、一度送付先変更申請をすると再申請するまでずっと申請した送付先に送り続けることになるようなので、そのことを忘れないように気をつける必要がある。
その他の注意事項
確定申告書を直接見られたらもちろんバレるので、上の話は当然見られないようにする前提である。
また、上でも書いたが、地域によって税務署の対応が異なる場合があるようだ。(下手すると担当者によっても変わるかもしれない)
引越しの度にその地区の税務署や区役所市役所に確認する方が良さそうだ。
税金を扱う職員は冷たいイメージがあるかもしれないが、実際には質問すればかなり親切に教えてくれた。
また、直接行かなくても税務署や区役所に電話して質問すれば教えてくれるので是非活用してほしい。